『会話の成立する人』

いつの頃からかは既に忘れてしまった。
周囲の「どんな人が理想なの?」って問いに、そう答えるようになったのは。

だいたいの人は一瞬、豆鉄砲を喰らったような顔をする。
そのあとの一言が、各人の人柄や交友関係を表していて、また面白い。

「それは難しいかもしれないねぇ」と答えたのは、とある友達の奥さん。
「トラウマになりそうな想い出でもあんの?!」って答えたのは、前の地元の旧いお友達。

コレ実は、僕にだって無理だ。
あくまで努力目標。


人の話に耳を傾けるにしても、
人に伝わるように話をするにしても、
本来、エライ努力を必要とする。

アメフトの試合を一緒に楽しむくらいなら、ルールの基本的なところを軽く解説するくらいで何とかなるだろう。
けど日経255平均の構成銘柄とか、225先物の存在意義について理解を求めるのは、不可能に近い。


それでも、だ。
理解しようと努力することは、出来る。

意見の相違とか、誤解とかで大喧嘩したとする。
怒り疲れた後、泣き疲れたあと。
ふと考える。
「あの人は、どうしてあんなに怒っていたんだろう」


「会話」ってのは、会い対して話すこと。
相手の様子を伺いつつ、適度に端折ったり、興味の無いそぶりを見せたり、
とりあえず愛想笑いしたり、焚き付けたり、からかったり、怒って見せたり、
身を乗り出したり、ゲラゲラ笑ったり。

ホントに居ないんですよ、コレ出来る人。
いや、いっぱい居るんだけど、まず間違いなく既に相方がいるの。

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